「話がうまくないので向いていないと思います」
面談でよく言われます。毎回、そんなことはないと答えています。
続いている方を見ていて思うのは、話がうまい人が指名を取っているわけではないということです。取っているのは、前回の話を覚えている人です。
なぜ2回目がすべてなのか
ナイトワークは継続が命です。
初回で盛り上げても、2回目がなければ収入になりません。指名は「その人を選んで、わざわざもう一度来る」という行為です。つまり、認知されて、リピートされなければ稼げません。
北新地はとくにそうです。リピーターの街なので、一見のお客様(フリー)が少ない。<a href="blog-taiki-cut.html">待機カットの記事</a>でも書いた通り、指名がつくまで席が回ってこない構造です。
ここで多くの人が、初回の場を盛り上げることに全力を使います。そこではありません。初回の目的は、2回目の材料を持ち帰ることです。
覚えておく7つ
続いている方が、席のあとにメモしているのはこのあたりです。
- 職業
- 年齢
- 趣味
- 予定(来週出張、来月ゴルフ、など)
- その予定がどうだったか
- 上司や部下の話
- 好物
このなかで、5番が決定的です。
1から4は、聞けば誰でも集まります。差がつくのは、次に来たときに「先週の出張、どうでした?」と切り出せるかです。
なぜ「その後どうだったか」が効くのか
覚えていた、という事実が伝わるからです。
お客様の側から見ると、前回話したことを相手が覚えていた。それは「自分に関心が向いていた」ことの証明になります。うまい言葉より、これが効きます。
しかも話の続きから始められるので、毎回ゼロから自己紹介をやり直す必要がなくなります。回を重ねるほど、席が楽になります。
逆に言うと、覚えていなければ毎回が初対面です。それでは何回来ても関係が積み上がりません。
6番(上司や部下の話)について
これは客層によります。北新地の取扱店舗は40〜60代の経営者や会社役員が中心です。
この層は、仕事の悩みを話せる場所が限られています。社内では立場があり、家庭でも言いにくい。利害関係のない相手にだけ話せることがあります。
だから聞く。解決しなくていい。聞いて、覚えておくだけです。
会話は7対3
相手が7、自分が3。続いている方はだいたいこの比率です。
自分の話は、相手の話を引き出すために少し出す程度でいい。「私もそれ好きです」で終わらせて、また相手に戻す。
自分の話ばかりする人が損をするのは、単純に相手の情報が集まらないからです。メモすることがない。次に来たときに切り出す材料がない。つまり2回目が作れません。
心理の話をひとつ
人は自分のことを話しているとき、脳の報酬に関わる部分が活発になるという研究があります(ハーバード大学の研究として知られているものです)。自分について話すことそのものに、報酬に近い性質があるということです。
接客に当てはめると、こうなります。気持ちよくなってもらう一番簡単な方法は、相手に話してもらうこと。
面白い話をする必要はありません。相手が話しやすい質問をして、聞いて、覚える。これだけです。
もうひとつ、人は繰り返し接触した相手に好意を持ちやすいという性質も知られています。これも「うまさ」ではなく「回数」の話です。
ただし——これらは人の傾向を説明するものであって、公式ではありません。当てはまらない方もいます。目の前の相手を見てください。
席の作りでも、会話の入り方は変わります
通された席の形によって、話し方は変わります。
| 席の作り | 会話の入り方 |
|---|---|
| 円形・湾曲のソファ | 横に並ぶ形になり、正面から向き合わない。距離が近く、静かに話しやすい |
| コの字 | 全員の顔が見える。1対1よりグループで囲む形になりやすい |
| 壁沿いに並ぶボックス | 隣との距離が近く、大きな声は出しにくい |
| 通路を挟んで間隔のある配置 | 席ごとに独立していて、話が漏れにくい |
ひとつ断っておきます。
<a href="shops.html">取扱店舗のページ</a>に店内写真を載せていますが、あれは店の一部を切り取った1枚です。同じ店でも席によって作りは違いますし、写真に写っていない席のほうが多いこともあります。写真だけで店全体の雰囲気を判断しないでください。
そして、働く前に店内を見学できます。
面接や体験入店の前に、店舗にお願いして中を見せてもらうことができます。席の作り、広さ、控え室、明るさ。写真では分からない部分は、見たほうが早いです。
希望があれば、こちらから店舗に話を通して日程を調整します。見学したうえで「合わない」と感じたら、その時点で辞退して構いません。
そのうえで、1対1でじっくり話したい方と、複数人の場を回すのが得意な方では、合う店が変わります。条件表には出てこない部分ですが、続くかどうかには効きます。
目先の結果を追う人は、続きません
これが一番言いたいことです。
今日いくらになったか、今日指名が取れたか。そこだけを見ていると、取れなかった日にすべてが否定されたように感じます。1か月で辞める方の多くが、この状態です。
指名は、同じ人に複数回会って初めて生まれます。1回で決まるものではありません。今日の席は、2回目を作るための材料集めです。
<a href="blog-shippai.html">紹介した方が3日で辞めた話</a>でも書きましたが、立ち上がりには席が少ない期間があります。そこで数字だけを見ていると、心が折れます。
見るべきは、今日どれだけ覚えて帰れたかです。それが積み上がった先に、指名がつきます。
まとめ
- 指名は話術ではなく、覚えていることでつく
- 初回の目的は盛り上げることではなく、2回目の材料を持ち帰ること
- メモするのは職業・年齢・趣味・予定・その後どうだったか・上司部下の話・好物
- なかでも「その後どうだったか」が決定的
- 会話は相手7、自分3
- 目先の結果だけを見る人は続かない。ナイトワークは継続が命
そして最後に、身も蓋もない話をひとつ。
どれだけ接客を磨いても、席に座れなければ意味がありません。立ち上がりで席が回る店かどうかは、入る前に決まります。そこは店選びの問題です。
店選びで迷っている方、いま働いていて指名が作れず悩んでいる方は、公式LINEからそのまま送ってください。当スカウトを経由していない方の相談も受けています。
<a href="shops.html">取扱店舗の一覧</a>/<a href="blog-shippai.html">紹介した人が3日で辞めた話</a>/<a href="mikeiken.html">未経験から始める方へ</a>/<a href="shindan.html">時給診断(1分・登録不要)</a>
接客指名会話リピート未経験