この記事の内容
「夜職だと部屋を借りられない」
よく聞く話です。実際、入居審査で落ちた経験がある方は少なくありません。
ただ、これは半分は本当で、半分は違います。落ちる理由がはっきりしていて、対策も存在します。順に説明します。
なお、この記事は一般的な仕組みの説明です。個別の審査基準は不動産会社と保証会社によって違うため、最終的にはそちらにご確認ください。
落ちるのは「職業」そのものではありません
まず誤解を解いておきます。「ナイトワーク=審査に落ちる」という規定があるわけではありません。
見られているのは、次の3点です。
1. 家賃と収入のバランス
目安として、家賃が月収の3分の1以内に収まっているかを見られます。手取り30万円なら家賃10万円まで、という考え方です。
夜職の収入は月によって変動するため、調子の良かった月を基準にすると落ちやすくなります。
2. 収入を「証明できるか」
ここが本当の壁です。
会社員なら源泉徴収票や給与明細が出ます。一方、ナイトワークの給与は報酬扱いのことが多く、明細の形式もばらばらです。日払いで現金手渡しだと、書類自体が存在しません。
収入が低いから落ちるのではなく、収入を示せないから落ちる。これが実態に近いです。
3. 勤務先に連絡が取れるか
保証会社によっては、勤務先に在籍確認の電話をします。店の営業時間が夜なので、日中にかけても誰も出ないということが起こります。
これで「確認が取れない」と判断されることがあります。
保証会社によって難易度が変わります
いまはほとんどの物件で、連帯保証人の代わりに家賃保証会社を使います。ここの種類で通りやすさが変わります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 信販系 | クレジットカード会社などが母体。個人信用情報を照会します。カードや携帯料金の滞納歴があると厳しくなります |
| 独立系 | 保証会社が独自の基準で審査します。信用情報を見ない会社もあり、比較的柔軟とされています |
| 協会系 | 中間的な位置づけです |
「この物件はどの保証会社ですか」と聞いてかまいません。不動産会社は普通に答えます。
過去に支払いの延滞がある方は、信販系を避けたほうが通りやすくなる可能性があります。
通すためにできること
預貯金の残高を示す
最も効きます。
収入証明が出しにくいぶん、通帳の残高で補えます。「家賃の12か月分以上の残高がある」といった状態は、審査する側にとって強い材料です。
確定申告をしておく
確定申告書の控えは、収入証明として使えます。
「税金を払いたくないから申告しない」という方がいますが、申告していないと、収入があることを公的に示す手段がありません。部屋も借りにくく、ローンも組めません。
申告していれば、確定申告書の控えと納税証明書という2つの書類が手に入ります。
税金の仕組みは<a href="blog-night-work-tax.html">ナイトワークの税金と確定申告</a>にまとめています。
連帯保証人を立てる
保証会社に加えて連帯保証人を付けられると、審査は通りやすくなります。親族に頼めるなら、これがいちばん早い解決です。
家賃を下げる
身も蓋もありませんが、有効です。審査に一度落ちると、同じ保証会社では記録が残ります。背伸びして落ちるより、確実に通る物件で実績を作るほうが結果的に早いことがあります。
初期費用を多めに払う
敷金を上乗せすることで通るケースがあります。交渉の材料として持っておいてください。
職業欄の書き方
嘘は書かないでください(理由は後述します)。そのうえで、事実の範囲で正確に書くことはできます。
「キャバクラ」ではなく「飲食業」「接客業」「サービス業」と書くのは、業種の分類として誤りではありません。個人事業主として申告しているなら「自営業」も事実です。
店舗名を書く欄があれば、店舗の正式名称を書きます。
絶対にやってはいけないこと
勤務先を偽る
架空の会社に勤めていることにする、いわゆる「アリバイ会社」を使う。これは絶対にやめてください。
理由は3つあります。
1. 契約解除になります。賃貸借契約は、申告内容が虚偽だった場合に解除できると定められているのが一般的です。住み始めてから発覚すると、退去を求められます。
2. 保証会社の記録に残ります。一度でも虚偽申告が発覚すると、次からの審査がさらに厳しくなります。短期的に部屋を得て、長期的に住む場所を失う取引です。
3. 費用がかかります。この種のサービスは有料です。同じ金額を敷金の上乗せに使ったほうが、はるかに確実で安全です。
私はアリバイ会社を紹介しません。紹介を求められてもお断りしています。
収入を多く申告する
収入証明との整合が取れなくなります。書類を出した瞬間に矛盾が露呈します。
実際のところ、どのくらい通るのか
率直に言うと、条件次第です。
- 家賃が収入に対して妥当で、確定申告書が出せて、預貯金がある
→ 通ることが多いです
- 収入証明が何もなく、預貯金も少なく、信販系の保証会社
→ 厳しくなります
「夜職だから無理」ではなく、「準備ができていないと厳しい」というのが正確です。
そして準備の中身は、税金と同じです。申告して、記録を残しておく。これに尽きます。
部屋を借りる予定があるなら、逆算してください
引っ越しを考えているなら、その1年前から準備が始まっています。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 引っ越しの1年以上前 | 確定申告をする。通帳に入金の記録を残す |
| 3か月前 | 家賃の目安を決める。残高を整える |
| 1か月前 | 保証会社の種類を確認しながら物件を探す |
日払いで現金を受け取って、そのまま使っているという状態が、いちばん不利です。せめて通帳に一度入れてください。記録が残ります。
相談してもらって構いません
当スカウトを経由して入店された方には、収入証明の準備についてもお伝えしています。
経由していない方の相談も受けています。「この物件の保証会社はどこか」「この書類で足りるか」といった内容でも構いません。
紹介して終わりにしないのは、こういう場面で必要になるからです。
まとめ
- 落ちる理由は職業ではなく、収入を証明できないこと
- 保証会社の種類で難易度が変わる。信販系は信用情報を見る
- 預貯金の残高と確定申告書の控えが最も効く
- 勤務先を偽るのは絶対にやめる。契約解除と記録に残るリスクがあります
- 準備は1年前から始まっている
引っ越しや審査で困っている方は、公式LINEからそのまま送ってください。当スカウトを使っていない方でも構いません。
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